今回紹介するのは、おすすめのバトルファンタジー10作品です。
どの作品も戦闘シーンの描写が素晴らしく、少年誌に連載されていてもおかしくないくらいの熱いバトルが売りの作品ばかりです。
ぜひ読んでみてください。では紹介していきます!
目次
ラグナロク
作品名:ラグナロク
作者名:安井健太郎 様
文字数:277,309文字(連載中)
書籍化:あり
【あらすじ】
凄腕の傭兵であるリロイ・シュヴァルツァーと相棒の意志ある剣ラグナロク。
彼らが旅をする中で遭遇する闇の種族との闘いを描いた作品です。
【レビュー】
最初に『小説家になろう』で本タイトルを見たときは、本作を知らない人がたまたま同じタイトルをつけたんだろうと思ったものの、とりあえずページを開いてみてビックリ!本物の安井健太郎さんのラグナロクでした。
当時スニーカー文庫大賞をとった作品で、私もちょうど高校生のときに読んでいました。ほんと大好きだったんですよ、今でも実家の本棚の下から二番目の段に並んでます。『キノの旅』とか『狼と香辛料』とかといっしょに(笑)
特筆すべきは、やはり圧倒的な戦闘描写の臨場感と表現力。昔からすごかったんですけど、相変わらずスゴい!文章のテンポ、戦闘のリズムを損なうことなく、頭の中にしっかりとそのシーンを描ける上にスピード感まで伝わってきます。
そして、その戦闘の素晴らしさも主人公のリロイあってこそのもの。まさしく『傭兵』といった感じで今風の作品の主人公とはちょっと違うかもしれません。いろいろと相棒から罵られるものの、自らの考えと信念をしっかりと持っており、そんな彼だからこそ戦闘シーンも映えるのだと思います。
不朽の名作を再び『小説家になろう』で読めるのは本当に幸せなことだと思います。ぜひ読んでみてください。
終天の異世界と拳撃の騎士
作品名:終天の異世界と拳撃の騎士
作者名:ふるろうた 様
文字数:2,194,489文字 (連載中・前半終了)
書籍化:あり
【あらすじ】
己のアイデンティティーであった空手で敗北を喫し、自暴自棄になっていた少年。
突然の異世界は、開始早々ベリーハードモードでした……。
頼れるのは己の拳のみ!拳に全てを賭ける少年の物語です。
【レビュー】
この世は弱肉強食。
そう言わんばかりの展開に、いきなりド肝を抜かれました。開始早々の波乱の展開ですが、物語の伏線がそこかしこに散りばめられており、勘がいい人は気付けるかもしれません。
主人公は異世界に行ったからといって、特別な力もチートも手に入らず。少しばかり他の人よりも身体能力が高いだけです。にも関わらず、敵は他の異世界ものの作品同様に魔法や異能を使ってきます。そりゃもう全力で(笑)
ライバルとの激闘に圧倒的な窮地。この作品の醍醐味はそんな強敵達を前に、かつて異世界に存在した英雄と同様に己の肉体のみで苦難を乗り越えていくところでしょう。
優しい異世界転生に飽き、熱いバトルを楽しみたければ間違いなくオススメできる作品です。
嫌われ剣士の異世界転生記
作品名:嫌われ剣士の異世界転生記
作者名:夜之兎/羽咲うさぎ 様
文字数:817,373文字(連載中)
書籍化:あり
【あらすじ】
必死に努力を重ねても、一位になれず、誰からも認めてもらえなかった主人公。
失意のうちに亡くなり、転生した主人公は誓います。『今度こそ最強になってやる』と。
【レビュー】
認められたい。人間なら誰しもが持つ承認欲求を上手く作品に落とし込んでいるので、主人公に感情移入がしやすく読みやすいです。
『最強の剣士』を目指す物語だけあって、戦闘描写も上手。描写の引きというか、角度というか。魅せ方が上手いので、読んでいてとてもワクワクさせられました。
同じ作者様の『再臨勇者の復讐譚』も『復讐をテーマにした物語まとめ』で紹介していますが、本作に負けず劣らず熱いバトルが繰り広げられる傑作ですので、ぜひそちらもどうぞ!
無職転生 - 異世界行ったら本気だす –
作者名:理不尽な孫の手 様
文字数:2,835,125文字(完結済)
書籍化:あり
【あらすじ】
後悔ばかりの人生だった主人公が異世界に転生し、今度こそ本気を出して生きる物語です。
【レビュー】
『小説家になろう』累計ランキング不動の1位の本作。紹介しよう、しようと思いながら中々ジャンル的に当てはまるものがなく、紹介できていませんでした(笑)
『異世界転生』における金字塔と言っても過言ではない本作。異世界転生のなんたるかを知りたいのであれば、本作を読んでおけば間違いないといえるほどのバイブル的存在です。小説家になろう内でのレビューも百を超えており、詳細についてはそちらを見ていただければと思います(オイ)
トータルでみても傑作であることは間違いないのですが、今回は『バトル』もののオススメ作品として紹介するので、おすすめポイントを少々。
異世界転生の金字塔だけあって、主人公は圧倒的な魔力量を持つチート持ちです。幼いころはまさしく神童と呼ばれるに相応しく、大人になってからも現代知識を駆使し大きな力を手に入れます。
しかし上には上がいるもので、主人公も準最強格ではあるのですが、最強ではありません。いろいろ込みでギリギリ一桁といったところでしょうか。そこがミソで作中での格上との闘いが本当に熱い。ネタバレになるので、あまり詳しくは書きませんが、私は16章の「泥沼対龍神」 「狂剣王対龍神」 が大好きで5回くらい読み返しました(笑)
累計ランキング1位に恥じない名作なので、一度は読んでみてください。
最果てのパラディン
作品名:最果てのパラディン
作者名:柳野かなた 様
文字数:746,648文字(連載中)
書籍化:あり
【あらすじ】
朧げに前世の記憶を持つ主人公は、滅び去った街でかつて英雄と呼ばれた者たちに育てられます。
技と知識、そして愛を注がれた少年は、やがて『聖騎士』への一歩を踏み出します。
【レビュー】
第一章の完成度はなろう屈指と名高い本作。王道と呼ばれるか、テンプレと呼ばれるか。その違いは物語の完成度にあると思います。
死者の街での生活に家族との絆。心情描写も情景描写もとても丁寧で読んでいて心が温かくなります。
そして戦闘も。丁寧な筆致と豊かな表現力による描写は、迫力と感動を兼ね備えた素晴らしいものに仕上がっています。
まさしく王道と呼ぶに相応しい作品です。
ノーリグレット!
作品名:ノーリグレット!
作者名:田中一義 様
文字数:1,820,519文字(完結済 後日談あり)
書籍化:なし
【あらすじ】
ミュージシャン志望だった青年が異世界へ転生。が、しかし貴族のパパンに捨てられてしまう主人公。
運よく海辺でじーじに拾われ、ロックな第二の人生が幕を開ける。
【レビュー】
笑いあり、感動ありの良作なのですが、残念なことに他の多くの作品に埋もれてしまっています。
じーじを始めとして、とにかく本作は魅力溢れる登場人物ばかりです。誰にしても存在感がハンパないです。非常に感情移入しやすいですし、みんなキャラが立っています。
物語の終盤では、仲間が全身全霊を賭して戦います。まさに『全身全霊を賭して』という言葉が相応しい闘いは、本作ならではの秘密というか仕掛けがあり、唸らせられました。
知名度と面白さは必ずしも比例しない最高の例なので、ぜひ一読いただければと思います。
武に身を捧げて百と余年。エルフでやり直す武者修行
作者名:赤石 赫々 様
文字数:1,010,769文字 (連載中)
書籍化:あり
【あらすじ】
生涯を武に捧げた主人公が、エルフに転生する話です。人間の短い生では、武の頂には届きませんでしたが、今度は長命なあのエルフです。
主人公は今度こそ、と決意を新たに修行に励みます。
【レビュー】
タイトルの主旨通り、バトルをメインとした作品で、ひたすらに武術を極めるため邁進する主人公。戦闘描写も独特の雰囲気と臨場感があって熱いです。
前世の弟子や悪友(ライバル)とのやりとりも必見です。主人公が弟子に自分の正体をなかなか明かさず、やきもきさせられるのですが、師匠と弟子、弟子と師匠。あるべき関係に戻った時の感動は、一入(ひとしお)です。
その無限の先へ
作品名:その無限の先へ
作者名:二ツ樹五輪(*´∀`*) 様
文字数:2,415,884 文字(連載中)
書籍化:あり
【あらすじ】
前世の記憶はあるもののほとんど役に立たない過酷な、しかしゲームのような世界が本作の舞台です。
主人公が生活費を稼ぐために、という現実的な理由で迷宮都市に向かうところから物語は始まります。
【レビュー】
『ダンジョン(迷宮)』を題材にしたお薦め作品集』でも紹介している作品です。
ギャグやコメディ部分の確かな面白さは、ともすればシリアスになりすぎる物語を上手く繋いでいます。
しかし本作の一番の魅力はぎりぎりの熱いバトルと主人公たちの不屈の精神力にあると思います。第一章からいきなり強敵の連続です。第三章では何度も立ち上がり、試練を乗り越えます。
少年誌で連載されていても違和感がない、というかぜひ連載してほしい熱い展開の連続に目が離せません。
Re:ゼロから始める異世界生活
作品名: Re:ゼロから始める異世界生活
作者名:鼠色猫/長月達平 様
文字数:5,130,294文字 (連載中)
書籍化:あり
【あらすじ】
突然異世界へ償還されてしまった引きこもり主人公。
さぞや素晴らしいチートでも授かったと思いきや、得た能力はまさかの……
【レビュー】
『小説家になろう』で『無職転生』と並んで一番有名な作品かもしれないですね。アニメ化もされています。リゼロを紹介するのは三度目なのですが、すごーく好きなので勘弁ください(笑)
戦闘描写も綿密かつ大胆で、特にヴィルヘルムたちを率いて『白鯨』を攻略するエピソードが私の一番のお気に入りです。ヴィルヘルムの過去も相まって本当に感動する戦いでした。これも5回は読み直しました(笑)
リワールド・フロンティア-最弱にして最強の支援術式使い〈エンハンサー〉-
作品名:リワールド・フロンティア-最弱にして最強の支援術式使い〈エンハンサー〉-
作者名:国広 仙戯 様
文字数:1,637,289文字(連載中)
書籍化:あり
「支援術式が得意なんですけど、やっぱりパーティーには入れてもらえないでしょうか!?」
術力が常人の100分の1しかない探検者の少年ラグディスハルトは、その最弱っぷりから不遇職と名高い支援術式使い(エンハンサー)になるしかなかった。どこのパーティーからもミソッカスにされ一人ぼっちだったが、実は特殊な才能があった。10個以上の術式を同時に制御する『マルチタスク』。これに超人的な集中力が加わり、三分間だけなら身体能力を【1024倍】にまで強化することが出来たのだ。
故に――〝最弱〟にして〝最強〟。
これは少年が友達を作り、己の才能に気付きながら、ゆっくり成長していく冒険物語。月まで伸びる軌道エレベーターの遺跡『ルナティック・バベル』。少年と現人神の少女が出会ったとき、物語は始まる。
【レビュー】
故に最弱にして最強。あらすじのこの部分に惹かれて手に取ってみたボーイミーツガーツ作品。
主人公は一時的に圧倒的な力を得られるものの、3分という制限つきのため使いどころが非常に難しい。この設定を上手く活かした構成と逆境からの逆転劇が大きなカタルシスを生み出します。
「三分間だけなら、僕は世界最強の剣士です!」
本作の主人公を端的に表したこの言葉。本当に胸が熱くなる素晴らしいワンシーンでした。どのようなシーンだったのかは、ぜひ本作を読んでみてください。
まとめ
さて、おすすめのバトルファンタジー作品を紹介してきましたが、いかがでしたか?
こうやってまとめてみると、素晴らしい闘いには、応援したくなるような素晴らしいキャラクターや感情移入したくなるような過去のエピソードの存在が欠かせないものであると感じました。
今回紹介した作品以外にも
・『架空戦記まとめ』で紹介している『カルマの塔』の巨星対新星
・『ダンジョン(迷宮)まとめ』で紹介している『嘘つき戦姫、迷宮をゆく』の主人公パーティ対くるくるおじさん
・『ドラゴンまとめ』で紹介している『図書館ドラゴンは火を吹かない』の主人公対左利き
などなど、おすすめしたい作品はまだまだありますので、ぜひ読んでみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。では、また(´・ω・’)ノシ