「銀行は何時から何時まで空いていますか?」
私も銀行員の端くれ。窓口や電話口で、営業時間に関する質問を受けることが多々あります。特に30~50代の男性から、銀行の営業時間について訪ねられることが多いですね。
ふかふか
というわけで、今回は銀行の営業時間や休日も開いているのかなどの疑問について詳しく説明していきます。
目次
銀行(金融機関)の営業時間は?持っていくべきものは?
結論から言うと、基本的には平日の午前9時から午後3時までが銀行の営業時間になります。
土日・祝日はお休みです。土日に空いている銀行もありますが、資金運用やローンの相談会で開いている場合がほとんどです。預金関係の手続きは土日・祝日は出来ません。
午後3時以降も開いている銀行(金融機関)はあるの?
午後3時以降も開いている銀行(金融機関)はとても少ないですが、あるにはあります。
特におすすめなのがゆうちょ銀行(郵便局)と新生銀行。
ゆうちょ銀行は預金業務の営業時間が原則16時までとなっており、なかには18時まで開いている局もあります。
ふかふか
また新生銀行やりそな銀行などは全支店で17時まで営業しています。主に都市部に支店があるので、住んでいる地区に新生銀行やりそな銀行がある方はラッキーですね!
銀行に行く際にとりあえず持っていったほうがいいもの
銀行って、お客様の大切なお金を扱う仕事なので本人確認が厳しかったり、書類の決まりごとが多いんです。
せっかく休みを取って銀行に行ったのにトンボ帰りなんてことになると悲惨です。
銀行にいくとき、とりあえず持っていったほうがいいものリストがこちら
- 通帳やキャッシュカード
- 免許証等の本人確認資料
- 通帳の印鑑(届け出印)
- お金(手数料が発生するかも)
銀行に行く場合は、とりあえず上記のものは持って行きましょう。
受けられるサービスは?
平日の9~15時までの間であれば、基本的に以下の全てのサービスを受けられます。
- 通帳の作成・解約
- 普通預金や定期預金の出入金
- 通帳やカードの紛失・再発行手続き
- お金の送金(振込)
- 公共料金等の払い込み
- 両替、外貨への両替
- 相続手続き
- ローンの相談・申し込み
- 投信や国債の相談・購入・解約
しかし例外もあり、銀行に行った時間によっては当日中に手続きが完了しないサービス、サービス自体を取り扱っていない場合もあります。
特に注意しておきたいのが、こちらの3つ。
他行宛ての振込
他行宛ての振込(お金の送金)は午後2時までに窓口で手続きを完了しないと、当日中に相手先にお金が届かず翌日扱いになる可能性があります。急ぎの場合は午前中、遅くとも午後1時までには手続きをするようにしましょう。外貨送金や外貨両替はそもそも取り扱いがない金融機関もあるので、要注意です!
相続の手続き
相続の手続きも一日では完了しない場合がほとんどです。亡くなった確認のため、除籍謄本や印鑑証明書などの取得が必要になるので、市役所などで取得しなければなりません。相続の手続きで銀行に行く場合は、事前に銀行へ電話し、手順や必要なものについて一度確認しておくといいでしょう。
投信や国債の手続き
投信や国債の購入・解約も実際に購入・解約が完了するまで3~4営業日ほどかかります(銀行や商品によって変わります)
どうしてもお金が必要で解約したいと思っても、当日中には解約できない場合がほとんどなので注意しましょう。
ローンの申し込み
ローンの申込も審査があるので、お金を借りるまでに1~2週間ほどかかります。車のローンであれば見積書や売買契約書、教育ローンであれば在学証明書や学費明細などが必要になります。
カードローンなども申し込んで1週間、カードが届くまでにもう1週間。手元に届くのに2週間はかかります。金利は消費者金融の方が高いですが、当日にお金を借りられる業者もあるので、急ぎの場合は上手く使い分けましょう。
このように銀行は、午前9時から午後3時までの間であれば、全てのサービスを受けられます。しかし場合によっては当日中に完了できない手続きやそもそもサービスの取り扱い自体(外貨両替等)がない場合もあるので、気をつけましょう。
ふかふか
なんで銀行は午後3時までしか開いてないの?3時以降はなにしてるの?
銀行の窓口はなぜ3時までなのでしょうか?私も子どものころ、疑問に思っていました。
その根拠となるのが、こちら!
(営業時間)
第十六条 銀行の営業時間は、午前九時から午後三時までとする。
2 前項の営業時間は、営業の都合により延長することができる。
3 銀行は、その営業所が次のいずれにも該当する場合(前項に該当する場合を除く。)は、当該営業所について営業時間の変更をすることができる。
一 当該営業所の所在地又は設置場所の特殊事情その他の事情により第一項に規定する営業時間とは異なる営業時間とする必要がある場合
二 当該営業所の顧客の利便を著しく損なわない場合
三 当該営業所が当座預金業務を営んでいない場合
4 銀行は、前項の規定による営業時間の変更をするときは、その旨を当該営業所の店頭に掲示しなければならない。
5 前各項の規定にかかわらず、銀行の外国に所在する営業所の営業時間は、当該営業所の所在地の法令により認められる時間とする。
このように銀行法施行規則という法律の第十六条で、営業時間について謳われています。
2項では『営業の都合により延長することができる』とも謳われているので、先に述べたゆうちょ銀行や新生銀行が遅くまで営業しているのもこの法律に則ったものだったんですね。
銀行は午後3時で仕事が終わるの?
いいえ、終わりません。おやつを食べています。ちゃんと仕事しています!
3時以降どのような仕事をしているのかというと……
- お金を数えて、帳簿を合わせる
- 融資の審査を進める
- お客様のところへ訪問する
これら以外にもいろいろと仕事はありますが、だいたいこんな感じです。
特にお金を数えて帳簿を合わせるのは、行員として最も基本的なことであり、最も大切なことかもしれません。
テレビで見たり、知人から聞いたことがあるかもしれませんが、1円でも計算が合わなければ家に帰れないのは本当です。
幸いなことに、これまで私が勤務した職場では勘定が合わないことはありませんでした。なかなか計算が合わずに夜遅くまで計算をしていたことはありますが(笑)
しかし最近はフィンテック(金融のIT化)や機械の進歩により、昔に比べると勘定を合わせるのも楽になっています。
銀行の今後の営業時間は?長くならないの?
今後、銀行の営業時間が長くなる可能性についてですが、十分にある(けど、したくない)と私は考えます。大手の都市銀行が営業時間を延長すれば、地方銀行も追随するでしょう。銀行業界においては、いつものパターンです(笑)
昔に比べると勘定を合わせるのがずいぶん楽になったので、窓口を16~17時まで開けておくのは可能だと思います。前述した通り、法的にも問題ありません。実際にゆうちょ銀行や新生銀行は開けていますし。
お客様のニーズや利便性を考えても、夕方まで開けておいたほうがいいのは確かです。
しかし窓口が開いている時間を延長すると、行員が帰るのが遅くなるため人件費がかさみます。経営陣が人件費を削りたいのは世の常です。
なので、銀行を夕方まで開けておくのは可能だけど、コストがかかるので今後も慣例通り3時で閉めたい。というのが偉い人たちの本音だと思います。
まとめ 今後はネット銀行のシェアが増えていく
平日に仕事をしている人にとって、銀行は行きづらいものです。今後は営業時間が延びるのかというと、それも微妙。延びたとしても16~17時まででしょうから、やはり働いている方にとっては行きづらいことに変わりありません。
私は銀行員なので自行の通帳やサービスをメインで使う宿命にありますが、多くの人はそうではありません。
これからますます利便性を求め、若いひとは銀行に足を運ばなくなるでしょう。
そしてフィンテックやIOT化、要は銀行の機械化・インターネット化が進むため、多くの人がインターネット銀行を使うようになると思います。
実際に私も振込や支払いなどは全てインターネットバンキングで行いますし、実はへそくり用と株用にネット銀行の口座を2つ持っています。自行の通帳には、ほとんど残高がありません(笑)
ふかふか
ふか子
ふかふか
ネット銀行の方が利便性が高い
平日に銀行へ行けない・行くのが面倒なあなたは、とりあえずネット銀行で通帳を作ってみるのをオススメします。
無料で作成できますし、残高の確認や振込もスマートフォンやパソコンで完結します。ネット銀行に慣れてしまうと銀行に行く時間が本当にもったいないと実感しますよ。銀行員が言うのもアレですが(笑)