以前『少女が主人公のオススメ作品』を紹介しましたが、今回は二十歳以上の大人な女性主人公作品をまとめました。
では紹介していきます。
払暁
作品名:払暁
作者名:戌島百花(旧100y) 様
文字数:190,085文字(完結済)
書籍化:あり
【あらすじ】
日本のフツーの女子高生だった主人公は、異世界へと召喚されてしまい魔導士にならざるをえませんでした。
師は既に没し、代わりに戦争へ駆り出された主人公は、女性であることを隠し戦い続けます。
これは男装した主人公と自暴自棄になっていた騎士のとある『賭け』から始まる物語です。
【レビュー】
登場人物の心理描写がとても巧みで感心させられました。淡々とした語り口も作風に合っており、本作の時代背景を上手く表現しているように思います。
伝わらない想いと伝えらない想いが交錯する人間模様は時にもどかしく、しかしそれが逆に人間らしく、とても共感が持てました。
20万文字ほどできれいにまとまっている作品ですので、休日や週末のおともにどうぞ!
武姫の後宮物語
作品名:武姫の後宮物語
作者名:筧 千里 様
文字数:957,742文字(完結済 後日談あり)
書籍化:あり
【あらすじ】
侯爵令嬢ヘレナ(28歳)は帝国八大将軍の一人『赤虎将』の副官でもある。
そんな彼女に、即位したばかりの皇帝の後宮に入るようにとの王家からの通達。
武将として名を馳せたヘレナは、しぶしぶながら後宮に入ることに……。
【レビュー】
歳のせいか、登場人物の名前を覚えられない今日このごろ(´・ω・`)
しかし本作では、登場人物の名前がすんなりと頭に入ってきました。それだけキャラが立っているのでしょう。確かに個性的な面々ばかりです(笑)
そして社交界をまったく知らない残念な姫。突拍子もないナナメ上の行動ばかりするため、次の展開が全く読めません(笑)
本作を読み終わったら、スピンオフ作品である『公爵令嬢は騎士団長(62)の幼妻』『恋とシスコンとフルプレート』などもぜひ読んでみてください。より一層本作を好きになれると思います。
森のほとりでジャムを煮る
作品名:森のほとりでジャムを煮る
作者名:小鳩子鈴 様
文字数:169,202文字(完結済 後日談少しあり)
書籍化:あり
【あらすじ】
百貨店で働いていたOLの主人公が異世界へ転移します。
ひどいケガを負ってしまい、転移の影響か声が出なくなってしまうものの体はなんとか回復。
そこそこ美人な主人公が魔法や妖精が存在する異世界で、まったりアナログ生活を満喫するお話です。
【レビュー】
『森のほとりでジャムを煮る』 本作を表現するのに、これ以上のタイトルが思いつきません。
異世界で出会う素朴で優しい人たち。穏やかに流れる時間。どこか懐かしさを感じさせる風景。主人公のケガは少しずつ癒えていきますが、本作を読んだ私の心も本当に癒されました(笑)
疲れたとき、少し休憩したいとき。そんなときは、ぜひ本作を読んでみてください。
箱庭の薬術師
作品名:箱庭の薬術師
作者名:ぷにちゃん 様
文字数:767,960文字(完結済 小話が他にあり)
書籍化:あり
【あらすじ】
病気の妹を助けてもらうことを条件に、異世界へと渡ることになる主人公。
神様の『玩具』として転移した主人公に与えられた役割は、『ポイント』を集め神様の役に立つことでした。
【レビュー】
異世界で主人公ならではの役割を与えられますが、実際のところは神様から珠のように可愛がられ、更にチートまであるので安心です(笑)
どちらかというと女性向きですが、男性でも十分楽しめます。危なっかしい主人公を優しく見守る登場人物たちと柔らかく温かいお日様のような日々が織りなす生産系ほのぼのファンタジーです。
竜守りの妻
作品名:竜守りの妻
作者名:momo 様
文字数:225,452文字(完結済 後日談あり)
書籍化:なし
【あらすじ】
食べるのも一苦労な寒村で育った主人公。結婚式当日に夫に逃げられ実家へと帰ります。
しかし貧しい生活は一向に改善されません。もはや自分が出ていくしかないと決心したところに『竜守りの妻』にならないかとの話が浮上します。
ということで再び嫁ぐことになった主人公。竜の住まう深い森で新しい夫との生活が始まります。
【レビュー】
竜が住まう森を守る男と前夫に逃げられた女性の生活を描いたお話。これといって特筆することのない舞台設定ですが、読んでいるとあっという間に物語の中に惹き込まれてしまいました。
竜との語らいや新婚二人の暮らしを中心に描いており、森を訪れる珍客たちとのやり取りがちょうどいいスパイスになっています。
必要なことを過不足なく描き、奇をてらうことなく起承転結をしっかりつけることで、とても読みやすく、しっかりと纏まっている素晴らしい作品です。
まとめ 大人の女性主人公作品の特徴とは
さていかがでしたか? なかなか二十歳以上の主人公がおらず、まとめるのに苦労しました(笑)
今回紹介した作品は、ジャンル的に総じて落ち着いた作品が多いように思います。あとは女性が主人公なだけあって恋愛要素を含む作品ばかりですね。そしてどの作品も感情描写が巧みだと感じました。
男性主人公とはまた違った面白さが女性主人公にはあると思うので、ぜひ読んでみてください。
ちなみに、こちらで『少女が主人公のおすすめ作品』もまとめていますので、お時間があればついでにどうぞ!